You've got another think coming

建設会社の総合サポート屋の考える事

教え上手は教えない話。

若手技術者とセミナーや新人育成サポートで交流しているとさまざまな問題が出てくる。

若手本人の資質や性格も勿論あるけれど、まずは希望と不安を持って入社してきたことだけはたしか。

 

今時期になって現場に配属されていくと希望が潰れて不安が大きくなり退職に気持ちが傾く若手技術者が多い。様々な要因が考えられる中でウェイトが大きいのは聞いていたイメージとまるで違う事から来る不信感や不安感に覆われる事が大きい。新人研修などである程度は伝えていると会社は思っていても、そこは人間なのでそう簡単にはいかない。ネガティブなイメージは不安をポジティブなイメージは不信となって現れてくる。

 

そこを中和したり導いていく立場の上司までそのイメージ進行系おじさんだったら、絶望感MAX退職へGOだろう。人手不足の建設業においては若者は超売り手市場であり、本人たちも理解している。そうなると異常に損切りが早くなるわけで、今の若者が辛抱できなくなったわけでは無いことがわかる。僕らの世代は転職などをするには情報も何もなく億劫だったり今よりは現場が牧歌的だっただけである。

 

僕も世代間コミュニケーションセミナーや管理職との面談をしてコンサルティングしていて、違いに気づいて言語化をやっとできた、

教え上手と言われる上司を見ていて思う事がある基本的に「教えない」のだ。

どういう事?と思われるかもしれないけど教え上手な上司に共通しているのは教えるスタンスじゃない無いし、教えてるのになんて思ってないから若手が失敗してもリカバリーできるし、良い意味で期待していない。

反対に教えるスタンスの上司を見ている手取り足取り教える。そして教えた事ができないと怒る説教するのリフレイン。自分で雨とムチを使い分けてるなんて勘違いしているアホな管理職多い。

もしくは自分の現場では若手に辞めて欲しく無いから媚びるやそれとなく放置無視のバカな管理職もいる。そんなの中途採用のおじさんでもコミュ力高い若手ても退職する。まさに「アメと無知」。

 

教え上手管理職は総じて安定している。

説明と見通しをきちんと伝えてあとはニコニコ。

若手が聞きやすい雰囲気と失敗しない道すじを示すだけ。そうこれだけで良いのだ。だけどこれがなかなかできる上司がいない。

命の危険もある建設業では甘やかして教える必要は無いし、真剣に正しく厳しい姿勢は大事である。僕は「甘やかすことは遅効性の毒」だと思っている。毒を薬にできるかは上司の手腕かと思う。ただ管理職もある意味不幸な現実もある事をかいておきたい。教える側は教えられた事や教育を受けた事がないのだ。僕が管理職講習などで色々話していると気が楽になったと言う人が多いのも事実。僕は若手じゃなくても優しい事を言わないし、どちらかというと辛辣な話をしていく。同世代の管理職の人が多いから応援したい気持ちはあるけれど、管理職には甘やかすのは即効性の毒になるからだ。本当は気に入られて仕事をいっぱいもらえた方が良いのかもしれないけど、それじゃあコンサルティングじゃなくて3流御用聞きだと思うから。

 

建設業の採用コストは5年前から比べると5倍になったそうだ。そうなったら現存勢力の維持と若手の定着が喫緊の課題になるはずなのに、未だに建設業はモタモタしているイメージ。離職率の高さと離職した人が建設業界から去るパターンが問題の本質なのに理解していない。

いい加減に強い人仕事のできる人が生き残れば良い会社作りは破滅への第3歩くらい進んでいる事に気づいた方が良いし、気付けば取り戻せるしチャンスでもある。

 

まずは笑顔で仕事しよう。簡単でしょ?