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建設会社の総合サポート屋の考える事

なぜ建設業は無料に群がるのか

ネット上で何でも比較できる時代。こんな時代ですから少しでも安い方がいいのは理解できる。

よく聞く「タダより高いものは無い」の意味はタダで何かを貰うと代わりに物事を頼まれたり、お礼に費用がかかったりして、かえって高くつくという意味でもある。

辞書に書いてあるように無料は後に高くつくと言う話だら気をつけようだったのにいつの間にやら無料が当たり前になってきた。代表的な無料サービスはGoogleだと思うけどこれも裏にはキチンと戦略的無料である。では便利なGoogleは何を僕達と等価交換しているかというと個人情報で世界中から集めた個人情報で入手して広告収入やサービスで利益を得ている。上手なところはこの等価交換システムを非常に上手にコーティングしてわからなくしているところでもある。

さてさてそこで建設業で考えるとまず代表的な例は見積書もそうではないだろうか。仕事をもらえるかは分からない状態で現地調査やら積算やら資材やら労務やらとてつもない手間がかかっても慣習的には無料である。しかもタチの悪い建設会社だと無料で貰った見積書を他の建設会社に渡して「これより安くできる?」なんてことやプラン泥棒まで現れる始末でもある。

完全無料ということについて自分の商売も含めて考えると無料に群がったり価値観や選定基準がお金の会社は本当に質が悪い傾向にある。無料でアドバイスが欲しいやら、無料で勉強したい、無料で人を集めたいなどなど無料に群がる会社は衰退している。無駄な経費は使うことはないことには勿論その通りではあるけれど、無駄と有益を見極めて有料であっても踏み込めて決断できる会社は伸びている。

僕がセミナー講師をしているとハッキリ違う。無料でCPDSだけ取得したいセミナーとお金を払って何か勉強したいとやってくる会社では熱意が圧倒的に違う。それだけにこちらもその熱に等価交換以上の価値を出すために真剣勝負となる。かたや無料セミナーだと最初から寝る人までいて、こちらも崩れ落ちそうになる。

例えば見積書にしてもお金もらっても良いと思うし、制約したら返すなどすれば良いだけである。お金を貰うから逆に精度もよくキチンとした実力が分かるフィルターになると思わないだろうか?

無料サービスはお互いを苦しめるだけかと僕は思っている。クソ顧客とクソ下請けが出会いクレーム合戦になるだけだろう。無料に群がる建設会社は基本的に価値観選定が低いので未来は無いと思っている。

商売なら利益が確保できなきゃ潰れることは理解できる。ただお金があるならキチンと対価を払うべきだし、良い業者に会いたい、良い人材が欲しい、育って欲しいなら尚更である。客だからと傲慢な態度で相手を追い込むことや価値を泥棒することは窮鼠猫を噛むことになりかねない事もある。

無料大好き建設会社はサービスとは受注側が行う事で発注側が求めた時点で脅迫になる事は肝に銘じた方が良い。