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建設会社の総合サポート屋の考える事

AIで建設業は楽になるのか

chatGPTを始め今年にはAIが物凄い勢いで普及し始めている。Microsoftのオフィスにも搭載されてきたり、触ってみると本当に面白い。有料版にしないと本領発揮しないアプリもあるのが玉に傷と思いつつも課金する価値は十分ある。

僕的なテクノロジーのショックとしてWindows95クラスの凄い事が起き始めてると感じている。ユーザーが増えてデーターが蓄積されると本当に使いやすくなっていくだろうと思う。

では建設業はAIで楽になるかと言うと、凄く楽になる部分と仕事が増える恐れもあって、現段階では引き分けかなと思っている。

古い話になるけどそれこそWindows95が出て現場に支給された時には、デジカメも含めて楽になった。苦労してるおじさんはいつの時代もいるのは横に置いといても、今やパソコンを使わないで現場をやっている会社なんて無いのがその証拠でもある。ただ楽になった部分があって測量計算や写真管理、書類作成は格段にスピードアップできたけど、何故か業務量は減らなかったのを思い出している。効率化や楽になった分で各建設会社もやはり差別化として切磋琢磨していくので、ドンドン書類のレベルが上がり、求められる事に対して高度に答えるようになり、発注者からの要求も高くなり業務量は減らなかったのだ。楽になるソフトが出る、じゃあこんなものもできるとレベルが上がったり、ソフトに無知な人が簡単にできると勘違いして、気軽にさまざまな業務発注(無料)が増えてきた。あと仕事や設計を誤魔化す人も出てきて当然建設業のルールが厳しくなって、書類や現場の効率化によって効率化の恩恵を受ける書類まで作るハメになってしまった事も業務減少の道を難しくしてしまった。

僕は悲しいけど、テクノロジーについては戦争がレベルを向上させエロが普及させると思っている。パソコンやインターネットは最たるものだろう、AIに関してはその上位互換なので蓄積したデータの上に成り立つ、純粋培養的な部分があって面白いと思う。楽になる部分に関してはレポート系の壁打ち、アイデア出しやマニュアル化、エラーチェック、妥当性、方向性の確認など含めて、使い道は無限だろうと思う。もっと工事的にはAI分析で楽な工程管理や職人の管理、設計変更など色々とできると思う。

建設業が始まってから未曾有の人材不足をどう補っていくのか非常に興味がある。AIには良い意味で効率化を平均化して貰いたい。効率を競争させるのでなく各建設会社の足並みが揃ったり、最低限の書類作成、ローカルルールなども平均化して欲しいと思う。

いずれにしてもAIを導入していく流れは止まらないし、奪われる仕事もあれば生まれてくる仕事や人間だからこその仕事も出てくるだろう。

僕はAIを触った時は「ベテラン現場監督の寿命が伸びるな」と感じた。ベテランが踏ん張っている間に若手技術者が育って欲しいと本当に思う。

もしまだ触ったことのないベテラン現場監督は是非体験して欲しい。虎穴に入らずんば虎子を得ずだし、虎児なのか虎を起こして大怪我するかはまだ分からない。

でもチャレンジ精神の無い人からAIに仕事を奪われる事だけは保証できる。