You've got another think coming

建設会社の総合サポート屋の考える事

新入社員研修で感じたこと。

今年から講師の仕事を頂くようになり、新入社員向けの講習をしている。社会人のマナーから現場作業についてまでのフルコースを講習で新入社員に研修してもらい、現場仕事をすることになった時の対応や予備知識などを研修で知っておくことで離職を防いだり、ギャップを少しでも感じさせないようにが目的ではある。

会社としては研修を受けてもらうことにより、新入社員の仕事に対するやり方や知識を少しでも持ってもらい、成長の第一歩としたいや、社内でコーチングするには体制が整っていない、時間が無いなどの理由もあり、それではお金をかけても外部に研修してもらうと言うことで成り立っている。僕らの新人時代にはもちろんこんな研修などあるわけもなく、いきなり本番よろしく現場に放り投げられた。当然、何をやるのかも分からず、パワハラおじさん達に怒鳴られる毎日に嫌気が差して辞めようとする事もあったけど、なんとなく辞めるタイミングを見失ううちに、慣れてきて現在に至っている。

建設業界では女性もドンドン進出してきて、変わってきているなと思う反面、成長と言うか進歩しないなぁと思うことが背中合わせになっているなと思う。今回の研修では概ね僕の棒読み講義にも真剣に聞いてもらった。何となく熱量があったのは現場での経験や失敗談などの現実に即した話をした時だと思う。

感じたことがあった。新入社員はコーティングされた話では無く、本当の話を聞きたいのだと思った。そう感じてからはなるべく経験を講義に織り込みながらや、自分の新入社員時代に不安だったことや理不尽だったことなどなどを言い、ふと「俺の講義ってリアルすぎて離職率上げてるのでは」と急に不安になる。

ええいままよとばかりに言ったけれど、自分的には良かったのでは無いかと思う。今の新人さんはネットもあり、スマホもあるの情報過多社会なので、様々な情報や知識を持っていたり、調べる事ができるので、良くも悪くも先読みしてしまう。その賢いやり方に教える方もついていけずに社内でもコーチング体制がなくて、昭和のままの教え方で離職することや人材不足を嘆いている。効率重視な社会の仕組みの中の話は効率的に情報キャッチできる新人さんも多いが、本当に知りたい事は非効率的で無駄の中に隠れているような気がする。効率を重視するためには非効率を知らないと成り立たない。

新入社員には是非、コーチングなんてカッコつけたものは後で、上司や仕事を教える方が新人と同じ年代だった時を思い出して、Googleでは調べれない失敗談や困った事をドンドン伝えてあげて欲しい。社会も建設業界も変わってはきているけれど、砂糖でコーティングした甘く楽しい話ばかりをして、新人を甘やかして育てても、結局は遅効性の毒になるだけで、どちらの為にもならないのだから。

それでも離職するなら仕方ない事だし、仕事には向き不向きは絶対にある。活躍できる場所はどこかにあるはず。なんとなく結果を先延ばしにして雇用していって、文句タラタラより、配置換えなど対策できるところはすると、それでもダメなら仕方ない。お互いに限られた時間の中でそれこそ非効率な関係は意味が無さすぎる。