You've got another think coming

建設会社の総合サポート屋の考える事

現場で怒るのは命の危機だけで良い。

僕たち建設業は一般的なイメージでは凄く怒鳴って仕事している様に思われている。現場作業していると実は悪気はなくても、普通に作業音がうるさくて指示も声が大きくなるからだろう。

その延長上なのか常に怒り口調だったり怒ったり怒鳴ったりする人が建設業は非常に多い。そんな場面を僕もよく見かけるけれど、それとなく注意すると出てくる言葉は「俺も若い頃は怒られながら仕事教えてもらってきた」と言われる。きっと言うことは本当なんだろうと思う。現場作業している職人さんならまだしも、僕ら施工管理側でも怒鳴ったり、気に食わないと不機嫌、無視する子供みたいな人もいる。僕が打ち合わせで現場事務所に行くと、雰囲気でダメな現場の状況はすぐに分かる。同じ様な苦しい現場をしてても雰囲気が良い現場は前向きだし、ボトムアップからのトップダウンで仕事できてる。ダメな会社、事務所のパターンはトップダウンでボトムダウンからのトップは言いっぱなしで大満足パターン。この悪いパターンにハマっている会社の衰退スピードは目を見張るものがある。逆に観察対象としている、性格の悪い僕もいる。老舗企業がなりがちな病だけどそんなこともないのが面白い現象だと考えている。じゃあトップの人や管理職に問題あるのか?というと要因ではあれど原因ではない。

ただ要因が原因に成り上がるのではなくて、原因とセットで蝕んでいくのが問題だと思っている。社風といえば簡単ではあるけど、土壌がそもそも悪いのだ。ではどんな会社土壌が悪いかと言うと、資金がありすぎて富配合で根腐れたり、活気が無くて貧配合で育つ物も細く枯れやすいイメージとでもいえば分かりやすいだろうか。いずれにしてもこのパターンの会社は会社が圧倒的に暗い。玄関入っても事務員さんも挨拶なし、案内も無し、呼ばれてきたのに値踏みするような社員の目、上司に至っては名刺もよこさないなんてパターンまである。そこで相談されて現場事務所に行くと、所長は怒るし、怒られたくないから2番手の職員も怒る、何をしたら分からない新人は退職メーターMAXになっている。環境最悪の一言。

建設業は現場仕事で怒ってしまうのは分かる。でもそこには危険防止や安全を守る為でありたい。命の危険がある現場では声を出してしまうことには理解できる。その緊張感を会社風土で更に助長して現場に持ち込む、人事に持ち込むのはタブーだろう。人間は怒られるとパフォーマンスが70%程度になるらしいので全く怒鳴る、怒る、詰めるは意味がないのだ。

歴史は繰り返すとはよく言うけれど悪い歴史は断ち切るべき。俺も教えてもらってないから分からないではなくて、ニコニコ対応が難しくても怒らない事はできる。怒る土壌は社内の雰囲気が加速させると僕は思う。業務効率を求めるならまずは楽しい職場作りから始めて欲しい。怒ってパフォーマンスを下げなきゃ30%近く効率良くなるのだから。簡単でしょ?

あなたの会社も鉛筆落としただけでフロア全体でその音が聞こえるくらい静かじゃないですか?

もしそうなら社内危険信号かもしれませんよ。