You've got another think coming

建設会社の総合サポート屋の考える事

コンテナと言う輸送革命の本が面白すぎた話。

最近は老眼に悩みながらも本を相変わらず読んでいる。自分に知識をなんて偉そうなことは無くて単純に昔から本を読むことが好きだ。

この時期だと例年は溜まった本をブックオフに大掃除と称して売りに行くのが常であったけれど、今は電子書籍で読んでいるので、そんな習慣もなくなった。

電子、紙論争はよく聞くけれど、よほど手元に置いておきたい本以外は実際、書店で買う事は無くなってしまった。

今回読んで面白かったのは時代と共に輸送方法なんかは変わっていくけれど、重たい鉄の箱が輸送に革命を起こしたお話。

「コンテナ物語」

こんな重たいものを発明したおかげでどんな革命が起きたかと言うと、1度に大量の荷物を運べる、盗難が減る、荷下ろしの人手の削減が可能になった。

その結果、輸送コストが大幅に下がり物流が盛んになる、盛んになった結果、海外の様々な製品が輸入輸出が気軽にできることになった。

安い人件費の国に製造を発注する事も同時に可能となるので世界の物流や経済のスタイルが大幅に変わっていった。

パッと見ると非効率的に見える鉄の箱が世界の物流をここまで変える発明になるとは誰も思わなかったけれど、事実として経済的には様々な恩恵をもたらしました。

只、発明だけではなくてコンテナ自身も様々な改良を加えて時代に則した形で進化してきた。

コンテナ船を開発したのはトラック運送業者だった「マルコム・マクリーン」だと言われていて、トラックを船に乗せる事が難しいと考えたことからコンテナのアイデアを思いついたらしい。

コンテナが普及した一方で港湾労働者数が激減したり等、様々な弊害も生まれたけれど、世界経済を一変させた革命には違う形での雇用も徐々に生まれ、弊害と言われていたものは少しづつ解消された。

この本を読んで、輸送革命が起きてスゲー事だなと思いつつも、本当に感心したのは時間がかかっても最後は全員が恩恵を受ける革命だなってところが本当の発明。しかも基本設計は何も変わっていない。

以前だと廃棄コンテナが問題になったりしていたけれど、最近はコンテナハウスも一般的になり、逆に廃棄コンテナを欲しがる現象まで起きてる。

全てが完璧ではないだろうけど、概ね世界経済の発展に寄与し、生活を豊かにしていってる事実を経過を知れた、良著だった。