You've got another think coming

建設会社の総合サポート屋の考える事

手抜き工事と施工不良。

最近、色々と話題の橋梁補修工事での手抜き工事。

手抜き工事と施工不良なんて言葉がニュースで並べられてるの見ると、一般的には同一の意味での感覚なのかなとも思う。

実際に現場としては語句の意味合いはだいぶ違うような気がする。

意図的に行うか、行わないかの部分が重要で手抜き工事というと意図的で、施工不良となると意図していない部分や連携不足、技術不足などが起因しているイメージではある。

今回のケースでは鉄筋を数本入れるべき箇所に入っていないなどが問題だけど、コスト的に鉄筋数本で莫大にコストが下がるわけではないので、なにか違う理由があるのではなどと、邪知深く考えてしまう。

工法的に特殊工事になると各工事会社が個々の施工箇所を仕上げながら、完成していくので、現場代理人は工程と連携などに苦心することとなる。

この問題は他の部分で根が深くて、賃金の水増しやらなんやら様々な事が元請と一次下請の間で認識の相違、手抜き工事の時は関わってなかった等々と問題噴出水掛け論の様相となってきる。

こんな時にふといつも思うのは、元請の現場代理人は会社の指示でしたのか、自分の考えでしたのだろうかって事である。

会社の指示であれば救いようもあるような気もするけど、自分の考えで手抜き工事を行っているなら救われない。

苦心してモノづくりしていて、会社に理念や理想をコストのせいで曲げられるのは本当に悲惨。

コストについても十分考えながら工事を進めていたとはずと思いたいし。

こういう話を聞くと、やれICT、ドローンなんかのハイテク技術が発展しても、現場は守れるけど現場代理人は守れないじゃないかと考えてしまう。

工事の人手不足、技術者不足を補うハイテクだけど、だいたいの建設業の問題はローテクというかアナログというか人間が原因。

この辺を可視化したり、明確化しないと結局はどんなに頑張ってイメージを良くしても、技術者や職人が育つ土壌は痩せ細るのかなと思うし、最初の理想や理念をある程度は保護して、育てる会社や社会がないと、未来が無さすぎる。