「したたか(強か)」なんて言葉を聞くと、悪い意味なのかなって印象を漠然と持っていただけど、実は褒め言葉らしい。
意味としては漢字の通り、強い意味。
・粘り強くて、他からの圧力になかなか屈しないさま。しぶといさま
・強く、しっかりしているさま。
・強く勇猛であるさま。
が本来の意味らしいのだけど、現在では「ずるい」「計算高い」的な意味合いになっている。
「逆境をしたたかに生き抜いた人物」や「外交はある種のしたたかさが大切だ」等を皮肉も込めて使っているうちに、ズル賢いイメージが定着して現在になっている。
良い意味ではあるのは分かるけど、人を褒める場合にはあまり「したたかですね」とはやはり避けた方が良いと思う、変に誤解されてしまう事もあるだろう。
なぜ急に「したたか」なんて言葉を意識して、意味を調べてみようかなんて思ったかと言えば、先日、お酒を飲みに出かけた時にそのお店はなかなかにお洒落でカップルさん達多めのおじさん達には若干のアウェー感強めの店であった。
魚料理と日本酒のお店でお酒のラインナップも豊富だった。
ジロジロ見る事は無いけれど、近くの付き合い初めなのか、付き合いそうなのかは分からいけれどカップルさんが仲良く日本酒を飲んでいる、男性の方は日本酒のウンチクなんぞを挟みつつ、女性にお酒を勧めとても楽しそうでキラキラしている。
こちらの半分くらい人生にあきらめかけたおじさんチームとは訳が違うのである。
男性もなかなかのペースでお酒を飲み、彼女も酔った様子でそろそろ会計となった感じ。男性にしきりに酔ったと女性は言っている。
日本酒を飲みすぎちゃったのかな、カワイイなぁとおじさんチームが湧いていると男性が席を離れて会計に行った際に酔っていたか女性は手早く化粧をし、残っていたグラスの日本酒を一気に飲んだ。
酔った様子を微塵も感じさせない、飲みっぷり。
男性が戻ってくると、酔った感じで男性にもたれかかるのを見て、おじさんチームからは「したたかだな」って声が自然と出た。
その時はズル賢いとかではなく、本当に強いや尊敬の眼差し的なものからの声だったと思う。
そういえば「したたか」って言葉は女性に使うけど、男性にはあまり使わないと思い出した。
僕は絶対、女性には敵わないよなと実感しながら、日本酒をチビチビ飲んでる自分が少し嫌になった。